彼等（読み）カレラ

デジタル大辞泉

かれ‐ら【彼^▽等】

［代］三人称の人代名詞。「かれ」の複数を表す。あの人たち。「彼等は兄弟だ」
[類語]彼女等・奴等・連中・輩・手合い

あい‐ら【^▽彼^▽等】

［代］三人称の人代名詞。あいつら。やつら。人を卑しめていう語。
「ここな者―風情を相手にして」〈浄・用明天王〉

あれ‐ら【^▽彼^▽等】

［代］遠称の指示代名詞。あの者ども。あの人ら。
「―も世の中には有るにや、無きにやあらん」〈宇津保・国譲上〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

かれ‐ら【彼等】

1. 〘 代名詞詞 〙 他称。「彼」の複数。人にも事物にも用いたが、人に用いた例が多い。中古以来使用されてきたが、現代語では特に多用されている。かの人々。あれら。
   1. [初出の実例]「人の身を受けながら、いかに契りおきて、かくうとましきけだものの中に、それをともとし、かれらに養はれて」(出典：宇津保物語（970‐999頃）俊蔭)

あい‐ら【彼等】

1. 〘 代名詞詞 〙 他称。話し手、聞き手両者から離れた複数の人を指し示す（遠称）。ののしったり、遠慮なく言ったりする場合に用いる。あいつら。
   1. [初出の実例]「エエここな者あいら風情を相手にして」(出典：浄瑠璃・用明天皇職人鑑（1705）道行)

あれ‐ら【彼等】

1. 〘 代名詞詞 〙 他称。話し手、聞き手両者から離れた人たちをいう（遠称）。かれら。あの者ども。
   1. [初出の実例]「あれらも、世の中にはあるにや」(出典：宇津保物語（970‐999頃）国譲上)

出典　精選版 日本国語大辞典