岩石学辞典 「山岳土」の解説 山岳土 山岳土は周囲の平原などと同じ特性を示す傾向があり,山岳ツンドラ,山岳チェルノゼム土などが含まれるが,薄く石質で一次的な風化作用をあまり受けていない鉱物に富む傾向がある.平原のない山岳では山岳草原土に対応した顕著な暗色の腐植に富む層があり,酸性反応を示し,断面を通して溶脱されている[Glinka : 1914, Robinson : 1932, Gerasimov & Glasovskaya : 1965].山岳土は山岳地域に分布する土壌の総称で,特定の土壌型ではない.岩屑土とほぼ同義語として用いられたが,レゴゾル,山岳湿草地土,山岳ポドゾルなども含まれる.山岳土は一般に急傾斜のために浸食を受けやすく,礫が多く土壌体も浅く,気候が寒冷なために生物的活性に乏しい[木村ほか : 1973]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報