20世紀日本人名事典 「山本正美」の解説
山本 正美
ヤマモト マサミ
大正・昭和期の社会運動家 労働運動研究所理事;元・日本共産党中央委員長。
- 生年
- 明治39(1906)年9月28日
- 没年
- 平成6(1994)年9月19日
- 出生地
- 高知県幡多郡中村町(現・中村市)
- 別名
- 筆名=アキ,湯本 正夫
- 学歴〔年〕
- 高等小学校1年修了
- 経歴
- 郵便配達夫をしていたが、大正11年高知市に行き水平社運動に参加。のち大阪に出、14年評議会大阪一般労働組合創立に参加。15年入ソし、クートベで学び、昭和4年卒業して同大学院で学ぶ。同年ソ連共産党に入党し、5年クートベのコミンテルン史科講師となる。戦前、戦後の左翼運動に大きな影響を与えた「日本の情勢と日本共産党の任務に関するテーゼ」(32年テーゼ)の策定に携わった。7年12月帰国し、共産党中央委員会委員長に就任。8年治安維持法違反で検挙され、懲役12年に処せられる。戦後共産党に再入党し、また「北海道新聞」論説記者となる。党の理論活動をすすめていたが、37年除名された。その後、労働運動研究所を設立、執筆活動を行った。平成10年「山本正美裁判関係記録・論文集」が刊行された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報