20世紀日本人名事典 「山田多賀市」の解説
山田 多賀市
ヤマダ タカイチ
昭和期の小説家
- 生年
- 明治40(1907)年12月16日
- 没年
- 平成2(1990)年9月30日
- 出生地
- 長野県
- 本名
- 山田 多嘉市
- 学歴〔年〕
- 高小卒
- 経歴
- 家が貧しかったため、13歳の時年期奉公に出る。以後、建設作業員やカワラ焼き職人として東海地方を転々とし12歳の時甲府盆地へ。カワラを焼きながら農民運動に参加、小作料引き下げ闘争などに打ち込んだ。その後胸を病み闘病生活に入り、作家に転身。しかしその内容が反戦的ととられ、検束を受けること十数回。昭和18年、35歳の時、徴兵をのがれようと死亡届を偽造。終戦後、自身の戸籍が20年7月6日をもって消えていることを確認。反戦運動として戸籍の復活拒否を貫いた。戦後「農民文学」を復し、のち農業技術誌を編集。著書に「耕土」「雑草」「農民文学代表作集」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報