改訂新版 世界大百科事典 「山相秘録」の意味・わかりやすい解説 山相秘録 (さんそうひろく) 佐藤元伯(1674-1732。不昧軒,信景。佐藤信淵の祖父)原著の鉱山書。18世紀前半の作と考えられている。総論,金山,銀山,銅山,鉄山,鉛山,錫山,水銀,硫黄に分けられ,ほかに山相秘録隠語解,山相秘録図,山相秘録図附言,山相秘録図解を付してある。出羽国雄勝郡貝沢村に生まれた信景が,諸国を遍歴して精通した鉱山学の集大成で,江戸時代における技術書のもっともすぐれたものとされる。同じ信景が鉱山経営について著した《坑場法律》とともに江戸時代鉱山書の代表的著作である。執筆者:佐々木 潤之介 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by