山繭紬(読み)やままゆつむぎ

精選版 日本国語大辞典 「山繭紬」の意味・読み・例文・類語

やままゆ‐つむぎ【山繭紬】

〘名〙 山繭織りの紬。やままいつむぎ。
浮世草子諸道聴耳世間猿(1766)一「六十有余の老人山繭紬(マユツムギ)の服太に」

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デジタル大辞泉 「山繭紬」の意味・読み・例文・類語

やままゆ‐つむぎ【山繭×紬】

山繭糸で織った

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デジタル大辞泉プラス 「山繭紬」の解説

山繭紬

山繭(やままゆ)(クヌギやナラノキの葉を食べて育つ野生の蚕の繭)からとれる希少な絹糸を使用した紬の織物長野県の松本地方などでつくられる。

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世界大百科事典(旧版)内の山繭紬の言及

【紬】より

…また今日では必ずしも紬糸によらない織物でも,できあがった織りの風合いが紬らしい粗い感じをもっているものを〈紬〉と称していることもある。すなわち玉繭(たままゆ)(一つの繭を2匹以上の蚕がつくった繭)からとった玉糸や山繭糸(ヤママユ)を用いて織ったものを〈山繭紬〉などと称し,反対にたとえば大島紬のように,現在の品はまったく紬の風合いを失ってしまったものでも,かつての名称どおり〈紬〉と称しているものもある。したがって〈紬〉と通称される織物も,材質的にみた場合とできあがった外観を主としていった場合とは,その間に多少のくい違いがある。…

※「山繭紬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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