山鰧(読み)やまおこぜ

精選版 日本国語大辞典 「山鰧」の意味・読み・例文・類語

やま‐おこぜ‥をこぜ【山鰧】

  1. 〘 名詞 〙 山の神が鰧という海魚を好むというところから、山の鰧の意で、山でとれる魚などの称。熊本県の山村では山中湿潤な沢にいる、油身魚(あぶらめ)に似た魚、高知県の一部では山螺(やまにし)、岩手県遠野地方では山野湿地にいる細長い巻き貝の一種などをいい、漁民呪物として尊ぶ。また、宮崎県児湯郡米良村地方では鹿の耳朶の割れて変化したものをいい、猟師が珍重する。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android