岩屋寺石仏(読み)いわやじせきぶつ

日本歴史地名大系 「岩屋寺石仏」の解説

岩屋寺石仏
いわやじせきぶつ

[現在地名]大分市古国府

大分元町もとまち石仏と同様、上野うえの丘南東端の崖に彫出された石仏。元町石仏の南方約三〇〇メートルの字岩屋寺にあり、県指定史跡。磨崖仏は大別すると四群からなり、総数一七躯の尊像が左右一列に刻出されている。粗い粒状の凝灰岩でもろいため造顕時は漆箔が施されていたらしい。現状では剥落損壊が著しく、尊名の判別すらできないものもあるが漆の痕跡がみられた。ほぼ中央に第一群の如来形坐像があり、その左側が第二群で、向かって右から左の方へ、不動明王立像・不詳立像(追刻)・菩薩形立像・不詳坐像(中尊か)・菩薩形立像(追刻)・菩薩形立像・不詳立像(追刻)・多聞天立像・不詳立像(追刻)・不詳立像(追刻)の一〇躯が刻まれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android