朝日日本歴史人物事典 「島田利正」の解説
島田利正
生年:天正4(1576)
江戸前期の江戸町奉行。旗本島田重次の子。通称平四郎,長四郎,次兵衛。弾正忠。徳川秀忠に仕え,慶長5(1600)年関ケ原の戦に従軍。御使番を経て,18年米津田政と共に江戸の町奉行に任じられる。知行は5000石。江戸町奉行当時,判決例を編纂。才知に富んだ能吏として知られ,重要事項の審議には欠かせぬ存在であったというが,一方では利正の裁きは筋の通ったものながら,理非曲直を厳正に追及するあまり,くつろぎがないと評された。寛永12(1635)年剃髪して幽也と称す。<参考文献>室鳩巣『鳩巣小説』
(大森映子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報