崇福寺(長崎市)(読み)そうふくじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「崇福寺(長崎市)」の意味・わかりやすい解説

崇福寺(長崎市)
そうふくじ

長崎市鍛冶屋(かじや)町にある黄檗(おうばく)宗の寺。聖寿(しょうじゅ)山と号し、俗に福州寺(ふくしゅうでら)あるいは支那寺(でら)とよばれる。本尊釈迦如来(しゃかにょらい)。1632年(寛永9)長崎にいた中国福建省の商人王氏らが福州人の菩提(ぼだい)寺として創建、明(みん)僧超然(ちょうねん)を招いて開山とした。1654年(承応3)隠元隆琦(いんげんりゅうき)が来朝すると翌年この寺に入り、ついで1657年(明暦3)隠元の弟子の即非如一(そくひにょいち)が来朝して入寺し、堂宇を営造して中興第1世となった。本堂にあたる大雄宝殿と第一峰(だいいっぽう)門は、明末の様式を強く取り入れた代表的な黄檗宗建築で、国宝。三門(楼門)、護法堂、鐘鼓楼(しょうころう)、媽姐(まそ)門は国の重要文化財。

菅沼 晃]


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