日本歴史地名大系 「川中島地区」の解説 川中島地区かわなかじまちく 長野県:長野市川中島地区長野市南部。犀(さい)川の右岸に展開する川中島平の中央部に位置し、近世の北国脇往還が南北に縦貫している。犀(さい)川の分流古犀(こさい)川は慶長期(一五九六―一六一五)松代城代遠江守花井吉成によって中堰(なかせぎ)・下堰(しもせぎ)として開発され、豊饒な米麦二毛作地帯を形成した。集落は北から南東にかけて四ッ屋(よつや)村・上氷鉋(かみひがの)村・今里(いまざと)村・今井(いまい)村・原(はら)村・藤牧(ふじまき)村飛地、上布施(かんぶせ)村・戸部(とべ)村が存在する。この地域は古代「和名抄」記載の斗女(とめ)郷・氷郷にまたがり、「吾妻鏡」文治二年(一一八六)乃貢未済庄々注文所載の布施(ふせ)御厨、富部(とんべ)御厨の庄域は戸部、上布施を頂点とする南東千曲川に向かって広がっていたものと考えられている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by