川津(読み)カワヅ

デジタル大辞泉 「川津」の意味・読み・例文・類語

かわ‐づ〔かは‐〕【川津】

川の船着き場。川の渡し場
彦星ひこほし川瀬を渡るさ小舟をふねのえ行きててむ―し思ほゆ」〈・二〇九一〉
川辺の物洗い場
草津川と云ふ―に行きて衣を洗ふ時に」〈今昔・二三・一八

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「川津」の意味・読み・例文・類語

かわ‐づかは‥【川津】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 川の舟着き場。
    1. [初出の実例]「彦星の川瀬を渡るさ小舟の得行きて泊てむ河津(かはづ)し思ほゆ」(出典万葉集(8C後)一〇・二〇九一)
  3. 川ばたの洗い場。
    1. [初出の実例]「妹なろが使ふ河泊豆(カハヅ)のささら荻あしと人言語りよらしも」(出典:万葉集(8C後)一四・三四四六)

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世界大百科事典(旧版)内の川津の言及

【津】より

…ただし,地名としては,多く,特定の機能上,地形上の特徴を有する(みなと)・(とまり)・渡しなどに該当しない場合に付される。川の場合は川津と称する。古代律令制社会では,民部省の管掌下,国郡司による国家的管理をうけた。…

※「川津」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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