川越秩父道(読み)かわごえちちぶみち

日本歴史地名大系 「川越秩父道」の解説

川越秩父道
かわごえちちぶみち

川越城下と秩父大宮郷を結ぶ道の総称。川越城下からは川越越生かわごえおごせ道を経由する道、高萩たかはぎ(現日高市)から高麗本郷こまほんごう(現同上)を経る道、川越八王子道を経由する道、菅谷すがや(現嵐山町)から小川おがわ(現小川町)を経由する道などがあった。このうち菅谷を経由する道は川越城下高沢たかざわ町から赤間あかま川を渡り、小久保おくぼ石原いしはら町に至り、ここを起点として中寺山なかてらやま村で入間川を渡り、戸宮とみや村・石井いしい(現坂戸市)高坂たかさか(現東松山市)菅谷村・小川村から安戸やすど村・坂本さかもと(現秩父市)粥新田かゆにた峠を越えて大野原おおのはら(現秩父市)から秩父大宮郷に至った。粥新田峠越の道は秩父観音巡礼の第一番札所の栃谷とちや(現同上)妙音みようおん(四萬部寺)の参詣道で、秩父巡礼道とも称された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android