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工場萌え こうじょうもえ

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知恵蔵の解説

工場萌え

工場の景観を愛好する趣味や性向のこと。巨大な棟の居並ぶ姿、林立する煙突、噴き上がる煙、夜景のシルエット、迷路のような配管などが特に好まれる。最初はブログや大手SNSの関連コミュニティーで大きな話題を呼び、人気に火がついた結果、不特定のファンを対象としたオフ会や各地の工業地帯を回る工場見学ツアーなどの開催、DVDソフトの発売などのイベントが相次いだ。なかでも、豊富な工場写真と懇切な見所ガイドが掲載された石井哲+大山顕の写真集は、大人気を博して増刷を重ねた。多くの愛好者は工場という施設に特有のスケール感やダイナミズムメカニカルで機能的な建築デザインなどに魅力を見いだしているが、多くの汚染物質を排出する工場は、エコロジーの観点からは忌み嫌われてきた存在であり、また機能性のみを追求し、装飾性や美観への配慮とは無縁なその建築を評価する意見もほとんどなかった。そのため、一連のブームには従来の支配的な環境観や建築観に対する強い反発も潜んでいるものと考えることができる。2007年度の流行語大賞候補にもノミネートされるなど、一般層にも広く浸透した。似たような傾向の趣味や性向としては「廃虚萌え」や「ダム萌え」などを挙げることができる。

(暮沢剛巳 建築評論家 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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