差添う(読み)サシソウ

デジタル大辞泉 「差添う」の意味・読み・例文・類語

さし‐そ・う〔‐そふ〕【差(し)添う】

[動ワ五(ハ四)]
(「射し添う」とも書く)光がさして輝く。
夕日の薄赤く―・った小さな池」〈花袋・一兵卒の銃殺
付け加わる。
「心苦しくあはれに細かなる御思ひ―・ひて」〈夜の寝覚・四〉
[動ハ下二]さしそえる」の文語形

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「差添う」の意味・読み・例文・類語

さし‐そ・う‥そふ【差添・射添】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ハ行四段活用 〙
    1. ( 「さし」は接頭語 ) 増し加わる。つき従う。添う。
      1. [初出の実例]「心苦しくあはれにこまかなる御思ひさしそひて」(出典:夜の寝覚(1045‐68頃)四)
    2. 光が射し加わる。さらに光が映える。
      1. [初出の実例]「めづらしき光さしそふさか月はもちながらこそ千代をめぐらめ」(出典:紫式部日記(1010頃か)寛弘五年秋)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙さしそえる(差添)

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