市条村
いちじようむら
[現在地名]八幡町市条
日向川支流の荒瀬川中流左岸に位置し、東は出羽山地、北は荒瀬川を境に観音寺村。八森に旧石器時代の遺跡と縄文時代・平安時代の集落跡が、樋掛には平安時代の集落跡がある。村名は古代条里の一条に起因する。当地から南方に通ずる道路に沿って、坪の地割と思われる区画が五町にわたって残り、国庁跡に比定される酒田市の城輪柵遺跡の東門と西門を貫く東西の線を東に延長すると、当地の条里の坪を画する線と一致する。小平の薬師堂前に四基の板碑があり、その一基には明徳元年(一三九〇)九月一二日とある。東側山麓に八幡神社がある。
元和八年(一六二二)の酒井氏知行目録には壱条村・一条村などとみえ高三一六石余。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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