布袋野村(読み)ほたいのむら

日本歴史地名大系 「布袋野村」の解説

布袋野村
ほたいのむら

[現在地名]久美浜町字布袋野

川上谷かわかみだに川の最上流が二つに分れた西の笹倉ささくら谷に沿って集落が発達した。谷の口の東側は緩やかな丘をなし、谷から丘にかけて集落が広がる。西と南に山が広がり、駒返こまがえし峠を越えると但馬国に至る。古来、但馬の出石いずし(現兵庫県出石郡出石町)とは交流が深かった。

笹倉谷には、昔千軒あったと語り伝え、小字に鋳師谷いもじだに・ビクニ屋敷・髭屋敷ひげやしき荒神屋敷こうじんやしきなどの名を残す。

慶長検地郷村帳に高四七七・二七石「布袋野村」とみえるが、延宝九年(一六八一)の延高で五七三石余となった(天和元年宮津領村高帳)。布袋野はしばしば大火に見舞われ、安政六年(一八五九)の大火は村中ほとんど灰になり(熊野郡誌)、昭和四年(一九二九)の大火にも村中の半数以上が焼失した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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