ある程度高い倍率の地震計の記録を見ると,地面は常に振動していることがわかる。この振動を常時微動または雑微動という。常時微動のなかには,脈動といわれるやや長い周期のものと,交通機関,作業場,土木工事など人間の活動が原因の周期が1秒よりも短いものがある。短周期の微動は風,滝など自然の原因によるものもあり,狭い意味では脈動以外の短周期の微動を常時微動という。市街地などで記録される常時微動は,きわめて多数の発生源から出た実体波,表面波が重なり合ったもので,このような微動の振幅・周期は測定地点の地盤とある程度の関係がある。高感度の地震計を設置するためには,常時微動がなるべく少なくなるよう,人里離れた山奥の岩盤を選ぶとか,横穴(トンネル)あるいは縦穴(深井戸)を掘る必要がある。
執筆者:宇津 徳治
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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