デジタル大辞泉 「干る」の意味・読み・例文・類語 ひる【干る/▽乾る】 [動ハ上一][文][ハ上一]《上代の上二段活用動詞「ふ」の上一段化》1 水分がなくなってかわく。「池がひる」2 潮がひいて海底が現れる。干潮になる。「潮がひる」3 果てる。終わる。かたがつく。「これこれ足下のやうにものを言うては論がひない」〈滑・浮世床・初〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「干る」の意味・読み・例文・類語 ひる【干・乾】 〘 自動詞 ハ行上一 〙 ( 上代の上二段活用の動詞「ふ(干)」の上一段化した語 )① 水分が蒸発してなくなる。かわく。からびる。ひあがる。[初出の実例]「妹が見しあふちの花は散りぬべしわが泣く涙いまだ飛(ヒ)なくに」(出典:万葉集(8C後)五・七九八)「此水いかなる旱(ひでり)にひる事なければ」(出典:太平記(14C後)七)② 潮がひく。干潮となる。[初出の実例]「潮非(ヒ)なばまたも吾来むいざ行かむ沖つ潮騒高く立ち来ぬ」(出典:万葉集(8C後)一五・三七一〇)③ 果てる。終わる。かたがつく。結論が出る。[初出の実例]「イマ ミヨ マイラウズト イワルル コトバ モ マダ finu(ヒヌ) ウチ ニ」(出典:天草本平家(1592)二)「議論が干ないのは当り前だらう」(出典:魔術(1920)〈芥川龍之介〉) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例