平井 功(読み)ヒライ コウ

20世紀日本人名事典 「平井 功」の解説

平井 功
ヒライ コウ

大正・昭和期の詩人



生年
明治40(1907)年5月10日

没年
昭和7(1932)年10月1日

出生地
東京・神田

別名
筆名=最上 純之介(モガミ ジュンノスケ),飛来鴻,J=V=L(ジヤン=ベラスコ=ロペス),炉辺子

経歴
東京・神田に軍医の子として生まれる。兄は小説家・演芸評論家として知られる正岡容。小学生時代、植物学に関心を抱き、北アルプスで新種を発見。14歳で西條八十、日夏耿之介に師事。大正11年詩集「孟夏飛霜」を刊行、英国のチャタトン、オーストリアホーフマンスタール、フランスのランボーに比せられた。また日夏監修の雑誌「東方芸術」「汎天苑」などに翻訳などを発表。17〜18世紀英文学本収集でも有名で、昭和4年游牧印書局を設立して雑誌「游牧記」を編集。5年府立高校の図書館に勤務。その後、共産党シンパとなり思想問題で検挙されたが、拘留中に病を得て、釈放1週間後に急逝した。他に未完詩集「驕子綺唱」、遺稿「炉辺子残藁」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報