ベラスコ(英語表記)Belasco, David

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ベラスコ
Belasco, David

[生]1853.7.25. サンフランシスコ
[没]1931.5.14. ニューヨーク
アメリカの演出家,劇作家,劇場経営者。多くの脚色,翻案をするとともに,ベラスコ劇場を経営。演出の面では,照明を利用して戦争や火事の場面に迫真的な舞台効果を出した。 C.フローマンらの劇場シンジケートと闘って,アメリカ演劇の自由と独立の確立に貢献。代表作はジョン・ルサー・ロングの小説を脚色した『蝶々夫人』 Madam Butterfly (1900) で,これはのちに G.プッチーニのオペラの原本となった。

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百科事典マイペディアの解説

ベラスコ

ペルーの軍人,大統領(在任1968年―1975年)。〈ペルー革命〉の指導的人物。貧しい家庭出身で陸軍総司令官に昇進。1968年米国の石油会社IPCとの協定問題を機に,クーデタで政権を奪取。農地改革,国有化などペルーの改革に務めた。病気のため指導力を弱め,1975年無血クーデタで穏健派に政権の座を譲った。
→関連項目ベラウンデ・テリーペルー

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世界大百科事典 第2版の解説

ベラスコ【David Belasco】

1853‐1931
アメリカの俳優,興行師,劇作家。幼時から舞台に立ち,長じて演出や製作にも進出。波乱に富むメロドラマを精巧な装置を用いて極度に写実的な舞台に仕立てたことで有名。19世紀末から20世紀にかけての劇壇で大いに力を発揮した。戯曲では,プッチーニのオペラの原作となった《蝶々夫人》(1900)や《黄金の西部の娘》(1905)が有名だが,彼の作品は文学的には高く評価されていない。【喜志 哲雄】

ベラスコ【Juan Velasco Alvarado】

1910‐77
ペルーの軍人,大統領(在任1968‐75)。いわゆる〈ペルー革命〉を率いた指導的人物。ピウラ県の貧しい家系に育ちながらも陸軍総司令官に昇進し,1968年10月3日,アメリカの石油会社IPCとの協定問題を機にベラウンデ・テリー政権を打倒,農地改革,国有化など,ペルーの封建的・新植民地的旧体制の改革に努めた。しかし病気のため指導力を弱め,75年8月,無血クーデタで穏健派のモラーレスにその座を譲った。【遅野井 茂雄】

ベラスコ【José María Velasco】

1840‐1912
メキシコの風景画家。メキシコ市近郊に生まれる。限りなく愛した故郷のメキシコ盆地を主題に,激しく変化する空,うつりゆく雲など自然を好んで描いた。1868年,母校のアカデミア・デ・サン・カルロスの遠近法講座教授となる。メキシコという国のアイデンティティを確立するにあたって,自国の風景の再発見という道を選び,20世紀初頭までの同国の絵画運動に大きな影響を与えた。【加藤 薫】

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