日本大百科全書(ニッポニカ) 「平衡蒸留」の意味・わかりやすい解説 平衡蒸留へいこうじょうりゅうequilibrium distillation 蒸留法の一種。フラッシュ蒸留ともいう。混合液の一部だけを蒸発させてから残液と蒸気とを十分に接触させて、平衡に達したあとに気相と液相とを分けて成分の分離を行う方法。原油の成分の大まかな分離に用いられたフラッシュ蒸留がこの好例である。フラッシュ蒸留は、加圧状態で原油を加熱して一部を揮発させてから、減圧室に導いて気液分離を行わせる。このときの蒸気の熱をまた原液の予熱に利用して熱量を節約しながら多段式の平衡蒸留を行わせることもある。これは多段式フラッシュ蒸留法とよばれる。[山崎 昶][参照項目] | 蒸留 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例