…彼は20世紀のカルテジアンのひとりとしてデカルト主義の〈意志〉と〈判断〉の重視を受け継ぎ,現代に生かしたのであった。その立場がいちばんよく現れていて,フランスでも日本でもいちばんよく読まれているのは《幸福論Propos sur le bonheur》(1928)であり,欲望,怖れ,悔恨などの情念からどうしたら自由になれるかが説かれている。活動する身体の在り様を早くからとりあげていて,〈身体〉論の領域でも多くのすぐれた洞察を残している。…
…故郷のクールに帰って弁護士となったが,つねにギリシア・ローマの古典に親しみ,やがて30歳のころ,深い精神的回心とともにキリスト教を再発見した。このことが,その後ベルン大学の国法学教授,同大学総長,国会議員,ハーグ国際仲裁裁判所判事などを歴任する間に,《幸福論》3巻(1891‐99)や《眠られぬ夜のために》(1901)などの深い倫理的宗教的な著作を生む機縁になった。それらは,富や栄誉ではなく,魂の内奥の静かな真理愛こそが人間の真の幸福を生むことを説いて,多くの人々の魂の慰めとなった。…
※「幸福論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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