広川太一郎(読み)ヒロカワ タイチロウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「広川太一郎」の解説

広川 太一郎
ヒロカワ タイチロウ


職業
声優

本名
広川 諶次郎(ヒロカワ シンジロウ)

生年月日
昭和15年 2月15日

出生地
東京都 豊島区

学歴
日本大学芸術学部演劇学科〔昭和38年〕卒

経歴
日本大学芸術学部を卒業後、俳優として映画「男はつらいよ」の第1作などに出演し、1960年代から洋画や海外ドラマの吹き替えを中心に声優として活躍。硬軟両方を演じられる幅広い演技力の持ち主で、トニー・カーティス、ロジャー・ムーア、ロバート・レッドフォードといった渋い二枚目俳優の吹き替えを手がける一方、英国の人気コメディ番組〈モンティ・パイソン〉シリーズではエリック・アイドル、香港のコメディ映画〈Mr.BOO!〉シリーズではマイケル・ホイ演じる主人公の声を担当して、コメディ分野でも抜群の存在感を発揮。“なんともはや”“あらららら”“とかなんとか言っちゃったりして”といった言い回しや、ダジャレを交えた軽快な名調子は“広川調”“広川節”と呼ばれ、CMナレーションでは興和「クリーンライン」の“風邪の季節も花粉の季節も、全国的に助かりマスク”などが有名。アニメでは「ムーミン」のスノーク、「あしたのジョー」のカーロス・リベラ、「宇宙戦艦ヤマト」の古代守、「キャプテン・フューチャー」のカーティス・ニュートン、「名探偵ホームズ」のホームズなどを演じ、強い印象を残した。他にテレビ「おはようテレビ朝日」「広川太一郎の東京プレイランド」の司会や、ラジオ「男たちの夜かな」「FMレコパル」「ハローヤング」などのディスクジョッキーも務めた。平成20年68歳で亡くなり、〈モンティ・パイソン〉シリーズの「モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル」のDVD版ナレーションが最後の仕事となった。

没年月日
平成20年 3月3日 (2008年)

家族
妻=加茂 良子(女優)

伝記
演声人語―ベテラン声優が語る役者人生(発行元 ソニー・マガジンズ ’00発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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