廃油ボール(読み)ハイユボール(その他表記)waste-oil lumps

デジタル大辞泉 「廃油ボール」の意味・読み・例文・類語

はいゆ‐ボール【廃油ボール】

オイルボール

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「廃油ボール」の意味・わかりやすい解説

廃油ボール
はいゆボール
waste-oil lumps

海上に捨てられた廃油からできたボール状の汚染塊。タンカーバラスト水船舶の油性汚水 (ビルジ) その他,海上に投棄された廃油が,海上を漂流するうち,揮発性成分を失ってアスファルト性成分だけとなり,これが海面に浮遊するごみなどの固形物を中心に固まってボール状となったもの。粟粒ほどの小さいものから,直径 30cmに達するものまである。海岸に流れついて海水浴場を汚染したり,貝類,海草類に被害を与えたりしている。

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世界大百科事典(旧版)内の廃油ボールの言及

【油汚染】より

…一方,これを防止するためのタンカーの安全対策は,単に運航の技術的な面だけでなく,港湾の立地条件から港湾建設のあり方や巨大船の建造のあり方などにいたるまで総合的な見直しが必要となっている。このほか油汚染の現象として,タンカーから排出されたバラスト水やタンク洗浄水に含まれる油分が,海上において長時間移送される間に凝固して形成される廃油ボールがある。これは日本では本州南岸や日本海沿岸に年間数十件の漂着がみられるが,排出場所が広域に及ぶため,予防のための効果的な直接の対策がとりにくく,バラスト水やタンク洗浄水の排出に関する国際間の規制制度の強化が望まれる。…

※「廃油ボール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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