延言(読み)エンゲン

デジタル大辞泉 「延言」の意味・読み・例文・類語

えん‐げん【延言】

江戸時代国学者用語。もと1音であった語の一部が延びて2音ないしそれ以上となったとされるもの。「語らふ(←語る)」「老いらく(←老ゆ)」などの類。延音えんおん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「延言」の意味・読み・例文・類語

えん‐げん【延言】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代の国学者が用いた国語学上の用語。「語らふ」「聞かく」「取らす」などが、それぞれ「語る」「聞く」「取る」の語尾の一音を引きのばしたものとし、その現象を「約言」に対して呼んだ。「語らふ」などをハ行延言、「聞かく」などをカ行延言という。賀茂真淵(かものまぶち)が「語意考」に「延言(のべごと)」として取り上げて以来、「延言」「延音」などの名で、語釈、語源説明などによく用いられたが、現在ふつうには、接尾語助詞助動詞の接続したものと説明される。延音(えんおん)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android