弓弦打(読み)ゆみづるうち

精選版 日本国語大辞典 「弓弦打」の意味・読み・例文・類語

ゆみづる‐うち【弓弦打】

  1. 〘 名詞 〙 魔を払うまじないとして弓弦を手で引き鳴らすこと。また、その人。鳴弦(めいげん)弦打(つるうち)。弓鳴らし。ゆづるうち
    1. [初出の実例]「是を以て、尾代、空しく弾弓弦(ユミツル打〈別訓〉ゆむつるうち)す。海浜(あまへた)の上にして、踊り伏しし者二隊(ふたたむら)を射死す」(出典日本書紀(720)雄略二三年八月(前田本訓))

ゆづる‐うち【弓弦打】

  1. 〘 名詞 〙 悪霊、魔、けがれなどを除くまじないとして弓の弦をはじいて鳴らすこと。つるうち。鳴弦。ゆみづるうち。
    1. [初出の実例]「夜は人にも見え侍らで、馬に乗りて来つつゆづるうちをしつつ夜廻りする」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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