引切る(読み)ヒキキル

デジタル大辞泉 「引切る」の意味・読み・例文・類語

ひき‐き・る【引(き)切る】

[動ラ五(四)]
引っ張って切る。引いて切る。ひっきる。「縄を―・る」
(「挽き切る」と書く)のこぎりでひいて切る。ひっきる。「角材を―・る」
引けるところまで引く。十分に引く。「弓を―・る」
中が絶える。中断する。
勧進といふ声も―・らず」〈浮・一代女・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「引切る」の意味・読み・例文・類語

ひき‐き・る【引切・挽切】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 引いて切る。物を強くひっぱってもぎとる。また、鋸(のこぎり)などで挽いて切る。
    1. [初出の実例]「ねずみの家米(よね)(つき)ふるひ木をきりて比岐々利(ヒキキリ)いだす四つといふかそれ」(出典歌経標式(772))
  3. つながっている関係や、続いている気持などを断つ。
    1. [初出の実例]「かばかりあきはつる世の中に、ひききるべくもあらぬほだしにおぼえ給も」(出典:夜の寝覚(1045‐68頃)四)
  4. ひきとる(引取)[ 一 ]
    1. [初出の実例]「Ago〈略〉イキヲ fiqiqiru(ヒキキル)シスル」(出典:羅葡日辞書(1595))
  5. 最後まで引く。十分にひっぱる。
    1. [初出の実例]「勧進といふ声も引(ヒキ)きらず、はやり節をうたひ」(出典:浮世草子好色一代女(1686)三)

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