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引田部赤猪子 ひけたべの あかいこ

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

引田部赤猪子 ひけたべの-あかいこ

古事記」にみえる女性。
少女のころ,大和(奈良県)美和河(三輪川)に行幸した雄略天皇にみそめられ,嫁がずにいれば宮中にむかえるといわれる。そのまま80年たち,参内して天皇に事情をのべると,天皇はおどろいてその老いたのをいたみ結婚はできないと,かわりに歌をおくったという。
【格言など】日下江(くさかえ)の入江の蓮(はちす)花蓮身の盛り人羨(とも)しきろかも(「古事記」)

出典|講談社 この辞書の凡例を見る
(C)Kodansha 2015.
書籍版「講談社 日本人名大辞典」をベースに、項目の追加・修正を加えたデジタルコンテンツです。この内容は2015年9月に更新作業を行った時点での情報です。時間の経過に伴い内容が異なっている場合がございます。

朝日日本歴史人物事典の解説

引田部赤猪子

『古事記』雄略天皇の条に登場する女性。天皇が三輪川に行幸したときにその美しさに目をとめた。いまに宮中に召すから嫁がずにおれと命じられ,それを待っていたが音沙汰のないまま80歳をすぎた。老いた身で入内しようとは思わぬが,待ち続けた思いを表したいと願い,ついに結納の品々を携え皇居を訪ねて事情を述べた。天皇は驚いて,女の心情を憐み,成婚ができなくなったことに心を痛めて「あなたは若かったのに。若いうちに妻とすればよかった」という意味の歌,ほか1首を賜った。赤猪子は涙ながらに「蓮の花のような女盛りの人が,うらやましいことでございます」などの歌を返歌した。天皇は多くの褒美を持たせて帰したという。老境のあわれが語られるとともに,天皇の仙人のような長寿と若さを語る伝承となっている。ここには中国の神仙思想の影響が考えられよう。

(寺田恵子)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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