当役（読み）とうやく

精選版 日本国語大辞典

とう‐やく タウ‥【当役】

〘名〙

① この役。その役。その係。

② さしあたっての費用。

※随筆・戴恩記（1644頃）下「そこはまづしき身なれば、我当(タウヤク)をしてやらんほどに、月次(つきなみ)に出よ」

③ ⇒とうやく（頭役）

あたり‐やく【当役】

〘名〙 俳優の演じた役の中で、最も好評を得た役。

※春泥（1928）〈久保田万太郎〉みぞれ「あれは、若宮君のこのごろでの当り役」

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【当役】とうやく

係。

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出典　平凡社「普及版 字通」

世界大百科事典（旧版）内の当役の言及

【長州藩】より

…区域は時代で若干異なる)に分けられていた。支配の機構は藩主に随従して，江戸で藩政の枢機に参画した当役（とうやく）(のち行相という)と，藩地にあって財政や民政に当たった当職（とうしよく）(国相)があり，当職以下は総称して地方（じかた）職座といった。当役の権は時代が下がるにつれて当職を凌駕（りようが）し，さらに実権は当役の下にあった手元役や右筆（ゆうひつ）に移った。…

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出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」