精選版 日本国語大辞典「当」の解説
とう タウ【当】
[1] 〘名〙
① ちょうどその事にあたること。ちょうどその時の問題の対象になっていること。→当の。
② 道理にかなっていること。また、特定の条件にかなっていること。
※朝日新聞‐明治三九年(1906)一一月一三日「還付条件の当不当に至りては」 〔史記‐礼書〕
③ 仏語。これから来ようとする世。当来。来世。
※日蓮遺文‐神国王御書(1275)「已にも入れず、今も入れず、当にもはづれぬ」
④ =とうぎり(当限)
[2] 〘語素〙 名詞の上に付いて、この、その、現在の、さしあたっての、などの意を表わす。
※上杉家文書‐(年未詳)(室町前)三月二九日・足利直義書状「小笠原彌次郎長綱当奉公之処」 〔列子‐楊朱〕
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