彦根山西寺(読み)ひこねやまにしでら

日本歴史地名大系 「彦根山西寺」の解説

彦根山西寺
ひこねやまにしでら

彦根城築城前まで彦根山(金亀山)にあった古代寺院。彦根寺ともよばれ、また彦根山と記して当寺をさす場合もある。

近江若狭・越前寺院神社大事典〉

〔観音信仰〕

平安時代後期、観音験所として朝野崇敬を受けていた。「扶桑略記」承暦三年(一〇七九)三月条に引く「西寺験記」によると、摂津国の沙門徳満が両眼を失明し、鞍馬くらま(現京都市左京区)に祈願したが験なく、長谷はせ(現奈良県桜井市)に参籠したところ、老僧が夢に現れ、「犬上西郡彦根山西寺観音霊験之処」に行くよう告げたので、参籠して祈願したところ、両眼が回復したことがみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android