彩色エナメル(読み)さいしきエナメル(英語表記)painted enamel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「彩色エナメル」の意味・わかりやすい解説

彩色エナメル
さいしきエナメル
painted enamel

七宝技法一種。ペインテッド・エナメル。金,銀,主として銅板の表面に,低温度で溶けるガラス質の (うわぐすり) で絵や文様を描き,それを 550℃前後で焼付けて装飾を施す。クロアゾンネとシャンルベなどの,より高度な七宝細工の基本となる技法。この方法はおそらく 15世紀なかばにベネチアで始り,フランス,なかでもリモージュで完成をみ,以来,中心地となる。聖器物に多くみられる。中国ではヨーロッパの宣教師によって技術が伝えられ,17~18世紀に広東北京で盛んに作られた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android