(読み)うわぐすり(英語表記)glaze

翻訳|glaze

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


うわぐすり
glaze

陶磁器の表面をおおって素地中に水その他の液体を浸透させないようにし,表面に美的効果を与えるために使われるガラス質の素材。原料はケイ酸,アルカリ,石灰,酸化鉛アルミナ,ホウ酸などで,それに着色料として金属酸化物を混入する。アルカリ釉,鉛釉,錫釉,塩釉などの種類がある。また,釉の色やその内容によって,白釉,色釉,結晶釉,流れ釉,つや消し釉などに分類されることもある。溶融温度は組成によってさまざまであるが,アルカリ分や酸化鉛分が多くなると融点は低くなる。

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デジタル大辞泉の解説

うわ‐ぐすり〔うは‐〕【×釉/上薬】

陶磁器の、素地の表面に施すガラス質の溶液。焼成すると薄い層を成し、吸水を防ぎ、光沢を帯びて装飾を兼ねる。主成分珪酸(けいさん)化合物。金属含有物によって、さまざまな色を呈する。釉薬(ゆうやく)。

ゆう〔イウ〕【×釉】

釉薬(ゆうやく)。うわぐすり

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百科事典マイペディアの解説

釉【うわぐすり】

釉薬(ゆうやく)とも。陶磁器の表面に焼き付けて美観,強度,耐食性などを与え,吸湿性をなくすために用いられるガラス質の物質。素地と膨張係数がほぼ等しく,溶融点が素地より低いことが必要。主成分はケイ酸化合物であり,融剤の特性により鉛釉,アルカリ釉,石灰釉,長石釉,ホウ酸釉などに分類される。透明釉のほか,金属酸化物を加えた色釉,乳白釉,結晶釉,つや消し釉などもある。とくに呈色剤となる金属を釉が含有する場合,その含有率や酸化炎焼成か還元炎焼成かで発色は異なることが多い。また各種の釉は,溶融温度から低火度釉,高火度釉に大別され,低火度釉のうち,アルカリ釉の古いものはエジプトのタイル,鉛釉は楽焼唐三彩緑釉に用いられている。高火度釉を代表する灰釉は,青磁釉の源流ともいうべきもので,灰釉陶器の初現は中国で商(殷)時代中期,前1300年ころにまで遡る。日本でも平安時代から見られ,わら灰(乳白色不透明),いす灰(白磁釉)など種々あるが,松の灰など鉄とアルカリ分が多いと,還元して緑のビードロ釉となる。長石釉は花コウ岩の風化したものを用い,その代表は志野焼である。金属表面に釉を焼き付けたものは琺瑯(ほうろう)という。
→関連項目井戸茶碗インチン(影青)鈞窯三彩磁器墨流し青磁【せん】象嵌染付鉄絵陶器陶磁器白磁モヘンジョ・ダロ

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世界大百科事典 第2版の解説

うわぐすり【釉 glaze】

釉薬とも書き,釉(ゆう),釉薬(ゆうやく)ともいう。陶磁器の表面を覆うガラス質の薄い膜のこと。純粋にガラスだけではなく結晶が析出している場合もある。釉を施す目的は,液体あるいは気体に対して透過性をなくすること,表面を滑らかにして汚れにくくすること,機械的強度を上げること,および美術的装飾効果を与えること,である。外観から分類すると,透明釉,不透明釉,つや消し釉,色釉,結晶釉,亀裂釉,窯変釉,油滴釉などになる。

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大辞林 第三版の解説

ゆう【釉】

うわぐすり。陶磁器が液体やガスを吸収しないよう、器物をおおったり線をつけたりするために用いる不透性でガラス質の材料。無色・有色、透明・不透明のものがある。釉薬ゆうやく

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世界大百科事典内のの言及

【航空気象】より

…着氷icing雨氷と樹氷の2種があり,航空機に着く着氷の程度によって弱,並,強と着氷なしの4階級に分類される。雨氷clear ice(glaze)は凍結高度以上の不安定な過冷却の水滴からできている雲の中や,温暖前線面の下の寒気中に強雨の降り注ぐ凍結層に発生しやすい(図2)。危険の度合は水滴の大きさと温度に左右されるが,最も危険なのは水滴が大きく気温が-5~-10℃のときである。…

【霧氷】より

…粗氷のできる条件よりもさらに気温が高く,霧雨や雨滴が付着すると瞬間的に凍りきれず,徐々に凍り透明な氷になる。これはとくに雨氷glazeと呼んでいる。【菊地 勝弘】。…

【釉】より

…釉薬とも書き,釉(ゆう),釉薬(ゆうやく)ともいう。陶磁器の表面を覆うガラス質の薄い膜のこと。…

※「釉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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