デジタル大辞泉
「待婚期間」の意味・読み・例文・類語
たいこん‐きかん【待婚期間】
女性が婚姻を解消した日以降、別の婚姻関係に入ることができないとされる期間。民法で100日と規定。再婚禁止期間。再婚期限。
[補説]再婚後に生まれる子の父が前婚の夫か再婚した夫かという混乱を避けるためのもの。民法では、離婚から300日以内に生まれた子は前夫の子、再婚から200日経過した後に生まれた子は再婚した夫の子とされる(嫡出推定)ため、離婚後100日以内に再婚すると、どちらの子とも推定できる期間が生じてしまう。従来は6か月と規定されていたが、平成27年(2015)12月に最高裁判所が違憲判断を示し、平成28年(2016)6月に改められた。なお、離婚時に妊娠していないことを証明できれば、離婚後100日以内でも再婚が認められる。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
たいこん‐きかん【待婚期間】
- 〘 名詞 〙 女性が結婚を解消した日以後、再婚を禁止される期間。民法では六か月とする。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の待婚期間の言及
【婚姻】より
…届出のない場合には,当事者間に夫婦生活があっても,民法は婚姻として扱わないし,実質的要件を欠く届出は不完全な届出として,戸籍管掌者から受理をことわられ,誤って受理された場合には,婚姻の無効・取消という問題が生ずる。婚姻の実質的要件は,(1)婚姻合意,(2)婚姻適齢,(3)重婚の禁止,(4)近親婚の禁止,(5)再婚期限(待婚期間),(6)父母の同意の六つである。(1)婚姻意思は社会通念にしたがって夫婦生活に入るという意思であるから,肉体関係を絶対に結ばないという意思(約束)でなされた婚姻には婚姻意思があったとはいえないし,2年間だけ夫婦生活をするというように期間を区切って婚姻生活に入ることも許されない。…
【再婚】より
…ただし,女子については,前婚の解消,または取消しの日から6ヵ月たたないと再婚できないものと定めている(民法733条1項)。この期間を,再婚禁止期間,待婚期間,寡居期間などという。戸籍担当者の過失などにより,733条に違反し,再婚禁止期間を経過しないで婚姻が行われた場合には,各当事者,その親族または検察官,当事者の配偶者または前配偶者より取消しの請求をすることができる(744条)。…
※「待婚期間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」