朝日日本歴史人物事典 「後藤程乗」の解説
後藤程乗
生年:慶長8(1603)
江戸前期の装剣金工家。後藤家7代目顕乗の嫡男。京都生まれ。後藤家9代目。幼名は寅(虎)市,源一郎といい,光昌,光尹とも称した。元和1(1615)年家督を相続して歴代の通称理兵衛を名乗った。伯父覚乗の勧めで,加賀(金沢)藩に金工および政務両面で仕え,加賀後藤家の発展に寄与,藩主前田利常の信任を得て30人扶持を支給された。寛永12(1635)年ごろ後藤家9代目を30歳代で継いだ。さらに寛文7(1667)年には江戸幕府4代将軍徳川家綱より100俵20人扶持を支給され,のちに法橋にも叙された。作風はその人柄同様に穏健で品格にあふれている。
(加島勝)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報