動物分類上、軟体動物門腹足綱を形成する三つの亜綱のうちの一つで、前鰓類、有肺類と対立する。この類Opisthobranchiaの殻は退化的なものが多く、体はナメクジ状。えらが心臓より後方に位置しているのが名の由来である。発生途中で一度ねじれをおこすが、ふたたびねじれ戻る。頭部には触角のほか嗅角(きゅうかく)もあり、えらは体右側に1個あるが消失しているものもある。翼足類(よくそくるい)のように非常に特殊化し、えらが退化したり、足が鳥の翼のような形になったりしたものもある。すべて海産で、腸紐(ちょうちゅう)目、頭楯(とうじゅん)目、有殻翼足目、裸殻翼足目、ウズムシウミウシ目、スナウミウシ目、スナヒモウミウシ目、嚢舌(のうぜつ)目、背楯目、ドーリス目、スギノハウミウシ目、タテジマウミウシ目、ミノウミウシ目、収眼目の14目に分けられる。
[奥谷喬司]
…主として海産で淡水や陸にもすむ。(2)後鰓類(こうさいるい)Opisthobranchia 殻はトウガタガイ類,ミスガイ・ナツメガイ類を除いて通常欠くか退化的である。えらを欠くものが多く,後鰓類の名のように心臓より後方の肛門のまわりに二次的にえらができる。…
※「後鰓類」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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