雌雄同体(読み)しゆうどうたい(英語表記)hermaphroditism

翻訳|hermaphroditism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

雌雄同体
しゆうどうたい
hermaphroditism

雌雄の両生殖巣をもつ個体をいう。雌雄異体に対する語。たとえばカタツムリミミズなどにみられる。本来雌雄別なのに中間的に生じる間性 (半陰陽) とかモザイク的に両形質をそなえているものはこれに入れない。

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百科事典マイペディアの解説

雌雄同体【しゆうどうたい】

雌雄異体に対する言葉。動植物において同じ個体中に雄および雌の生殖器官をもつもの。植物では雌雄同株ということもあり雌雄異株のものよりはるかに多い。動物では原則として比較的下等なものに限られる。雄性生殖器官と雌性生殖器官がほぼ同時に成熟する場合を常時雌雄同体(ミミズ,カタツムリ),時間的に前後して現れる場合を隣接雌雄同体(カキ,クロダイ)と呼ぶ。その際,雌性が先に成熟するものを雌性先熟,雄性が先のものを雄性先熟と呼ぶ。元来雌雄異体の生物が変則的に雄および雌の特徴を兼ね備える場合は間性といい,雌雄同体とは区別される。
→関連項目自家受精雄性先熟

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世界大百科事典 第2版の解説

しゆうどうたい【雌雄同体 hermaphrodite】

一つの動物個体内に雌雄の生殖器官がともに発達したもの。植物では雌雄同株という。この雌雄同体現象hermaphroditismは下等な種に例が多くみられ,雌雄異体現象gonochorismより原始的な型だと考えられる。ミミズやマイマイは機能的な卵巣と精巣がほぼ同時に成熟するが,これを常時雌雄同体現象という。クロダイや二枚貝のカキは,一度雌ないし雄の機能をした後,雄ないし雌として機能する。雌性が先に成熟するものを雌性先熟protogyny,逆に雄が先なら雄性先熟protandryといい,どちらも隣接的雌雄同体現象という。

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大辞林 第三版の解説

しゆうどうたい【雌雄同体】

動物で、同一個体内に卵巣と精巣をあわせもつもの、あるいは両性腺をもつもの。ミミズやカタツムリなど。 → 雌雄異体

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

雌雄同体
しゆうどうたい

生物学用語で、同一の個体に雌雄両性の形質がみられる場合をいう。雌雄異体の対語。植物では雌雄同株ともいう。動物では、ミミズのように卵巣と精巣とを同時に備えている場合と、カタツムリのように一つの生殖巣中に卵と精子とをもつ両性腺(せん)を備えている場合とがある。雌雄同体の動物でも、同一の個体内の両性の生殖細胞の間で受精(自家受精)することはほとんどない。ナメクジは、交尾する相手のいないときに初めて自家受精卵を産む。ユウレイボヤでは卵を包む被覆細胞層が自家の精子を通過させにくい。一方、カキやクロダイでは雌雄の生殖巣の成熟期が時間的にずれているため自家受精はおこらない。熱帯魚のソードテールでは性の転換が容易におこり、雌雄を交互に繰り返すことがある。カエルのなかには、幼時にはすべての個体が卵巣をもっており、やがて一部が性転換して雄になるものや、雄の精巣に付随する痕跡(こんせき)器官が卵巣の機能を果たすように発達するものなどがある。雌雄同体の動物では、一般に卵と精子の染色体数は同じで、性染色体の区別もないと考えられる。[町田武生]

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