得撫郡(読み)うるつぷぐん

日本歴史地名大系 「得撫郡」の解説

得撫郡
うるつぷぐん

明治九年(一八七六)設置の千島国の郡。千島列島の中ほどに位置し、ウルップ(得撫)島・チリホイミナミ(知里保以南)島・チリホイキタ(知里保以北)島・ブロートン(武魯頓)島からなる。一八五四年(安政元年)の日露和親条約によりロシア領となるが、明治八年樺太・千島交換条約により、ウルップ島からシュムシュ(占守)島までが日本領となり、開拓使札幌本庁直轄となった。同九年一月得撫郡を新設。同一一年根室支庁管轄となる。明治九年の北海道大小区画制は採用されず、町村も設置されなかった。同一二年根室外八郡郡役所に所属。同一八年根室外九郡郡役所の所轄となった。同三〇年郡役所廃止により根室支庁の管轄となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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