得長寿院跡(読み)とくちようじゆいんあと

日本歴史地名大系 「得長寿院跡」の解説

得長寿院跡
とくちようじゆいんあと

[現在地名]左京区岡崎徳成町

尊勝そんしよう寺の西側、白河南殿の東にあった寺で、寺域は南北二町にわたった。本尊十一面観音平清盛の父忠盛の造進によって完成し、その賞として忠盛が内裏昇殿を許され平氏一門の中央政界への台頭の出発となったことは、「平家物語」でよく知られる。鳥羽上皇の御願寺として長承元年(一一三二)三月一三日に完成(中右記)、同日落慶供養が行われ鳥羽上皇が北門より御幸している。堂の中央に丈六の観音像、その左右に等身の正観音像各五〇〇体を安置、各々の像の胎内には一千体の小仏を納めたという(得長寿院供養次第)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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