御仕着・御為着(読み)おしきせ

精選版 日本国語大辞典 「御仕着・御為着」の意味・読み・例文・類語

お‐しきせ【御仕着・御為着】

〘名〙 (「お」は接頭語。季節ごとに与える意から「四季施」とも当てた)
江戸幕府から諸役人、囚人衣服を支給すること。また、その衣服。しきせ
※歌舞伎・三人吉三廓初買(1860)二幕「鼠布子(ねずみぬのこ)もお仕著(シキセ)浅葱(あさぎ)とかはり」
時候に応じて主人から奉公人、客から遊女などへ衣服を与えること。また、その衣服。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第二四「雪の夕部(ゆふべ)の庭ではたらく おしきせの袖打はらふ影もなし」
③ 型どおりに物事が行なわれること。そうするように習慣化していること。また、その物。おきまり。
浮世草子好色一代女(1686)五「盃のくるたびたびにちと押へましょ、是非さはりますとお仕着(シキセ)通り

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