御岳教(読み)みたけきょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御岳教」の意味・わかりやすい解説

御岳教
みたけきょう

教派神道 13派の一つ。「おんたけきょう」ともいう。長野の御岳神社を信仰する講社。御岳は中世修験の徒が登山修行を行なった古い霊場で,江戸時代,天明の頃,覚明,普寛らの行者が道を開き,禁をゆるめてから各地に覚明講,普寛講などができた。江戸浅草の商人下山応助はこれらの諸講を説いて統一し,神仏混交を改めて,御岳講社を組織し,最初神道御岳派といい,大成教に属していたが,1882年独立の教派となった。その教旨は,惟神の大道により,奉斎主神の神徳を発揚し,尊王愛国の大義を宣明し,人々の天賦の才の完成と国政輔翼,国家の安寧を期そうとするもので,家運の祝福と息災延命を祈る。主神としてクニノトコタチノミコト,オオナムチノミコト,スクナヒコナノミコトの3神を奉斎し,これを御岳大神と称する。このほか宮中所斎神,天神地祇八百万神,歴代皇霊,産土神を祭神とする。神人交通などを説くが,実体は登拝,祈祷禁厭などが中心である。 (→御嶽山〈おんたけさん〉)

御岳教
おんたけきょう

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