大義(読み)タイギ

デジタル大辞泉 「大義」の意味・読み・例文・類語

たい‐ぎ【大義】

人として守るべき道義国家君主への忠義、親への孝行など。「大義に殉じる」
重要な意義。大切な事柄。「自由平等の大義を説く」
[類語](1道徳倫理道義徳義人倫人道世道公道公徳正義規範仁義みちモラルモラリティー/(2大義名分名目口実隠れみの表向き表看板美名綺麗事錦の御旗仮託かこつける託するよそえる盾に取る

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精選版 日本国語大辞典 「大義」の意味・読み・例文・類語

たい‐ぎ【大義】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「だいぎ」とも )
  2. 重要な意義。大切な意味。要義。
    1. [初出の実例]「大乗教猶称是方便者、即如上釈、大義未周故也」(出典法華義疏(7C前)一)
    2. 「大義をわすれて小威儀にとどこふると」(出典:十善法語(1775)二)
    3. [その他の文献]〔漢書‐芸文志〕
  3. 人のふみ行なうべき大切な節義。人倫の大きな筋道。君臣、親子、男女の道など。
    1. [初出の実例]「文思弘道、凌殷周而大義貫三」(出典:性霊集‐六(835頃)奉為桓武皇帝講太上御書金字法花達)
    2. 「此大臣まさしき外戚の臣にて政(まつりごと)をもはらにせられしに、天下のため大義をおもひてさだめおこなはれける」(出典:神皇正統記(1339‐43)中)
    3. [その他の文献]〔易経‐家人卦〕
  4. 過重な負担。厄介な事柄。大儀。
    1. [初出の実例]「鹿苑寺領庭石十ヶ、自東府之。為寺家引進之命有之。然者寺家大義不之。達台聴御免者、為寺家之大幸」(出典:蔭凉軒日録‐文明一八年(1486)七月二日)
  5. たいぎ(大義)親を滅す」の略。
    1. [初出の実例]「月二つむすこ太義を思ひたち」(出典:雑俳・柳多留‐九(1774))
  6. 聖徳太子が推古天皇一一年(六〇三)に制定した冠位十二階うち一つで、第九番目の位。
    1. [初出の実例]「始めて冠の位を行ふ。大徳・小徳・大仁・小仁・大礼・小礼・大信・小信・大義(音読符号)・小義・大智・小智、并せて十二階なり」(出典:日本書紀(720)推古一一年一二月(岩崎本訓))

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普及版 字通 「大義」の読み・字形・画数・意味

【大義】たいぎ

人倫の最も正しい道。〔易、家人彖伝〕男女正しきは、天地の大義なり。家人、嚴君りとは、母の謂ひなり。~家を正して天下定まる。

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