御替地(読み)おかえち

日本歴史地名大系 「御替地」の解説

御替地
おかえち

寛永一二年(一六三五)に松山藩領大洲おおず藩領との間で所領の交換が行われ、大洲藩領となった地域の称呼である。寛永一一年八月に松山城主蒲生家が除封となり、大洲城主加藤泰興が松山城在番を命ぜられたが、この時泰興は松山藩領に囲まれた桑村くわむら郡・風早かざはや郡の大洲藩領飛地に代わる本領地続きの地を得ようとし、幕府に願って許可されたものである。城請取の幕府使番川勝丹波守と加藤家家老大橋作右衛門とは旧知間柄であったので、この所領交換は大洲藩側にとり好都合に運んだ。幕府では代替地として米湊こみなと地域(現伊予市)久万山くまやま(現上浮穴郡)の両案を示したが泰興は舟入りの便のある米湊を選んだという(温故集)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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