御緩（読み）ごゆるり

精選版 日本国語大辞典

ご‐ゆるり【御緩】

1. 〘 副詞 〙 ( 「ご」は接頭語。多く「と」を伴って用いる ) 他の人を敬って、その人にゆっくりとくつろぐように勧めるときに言う、挨拶の語。ごゆっくり。ごゆるっと。
   1. [初出の実例]「御きゃうおおが御ざると申まするにより、さやうに御こころゑなされて御ゆるりとなされませい」(出典：重刊改修捷解新語（1781）八)

ご‐ゆっくり【御緩】

1. 〘 副詞 〙 ( 「ご」は接頭語 ) ＝ごゆるり（御緩）
   1. [初出の実例]「『何卒(どう)か御(ゴ)ゆっくり』と徳さんの武も此外に挨拶の仕様がない」(出典：二老人（1908）〈国木田独歩〉上)

お‐ゆるり【御緩】

1. 〘 副詞 〙 ( 「お」は接頭語。多く「と」を伴って挨拶語として用いる ) 先に席を立つとき、また、相手のすることに対してごゆっくりなさいの意にいう。ごゆるり。
   1. [初出の実例]「御ゆるりとめしあがりませ」(出典：滑稽本・東海道中膝栗毛（1802‐09）五)

出典　精選版 日本国語大辞典