御袋神社(読み)おふくろじんじや

日本歴史地名大系 「御袋神社」の解説

御袋神社
おふくろじんじや

[現在地名]室根村折壁 欠入田

おお川西岸の小丘陵上にある。祭神は阿夜訶志古泥命。近世までは御袋権現などとよばれた。養老二年(七一八)室根山本山権現創立の際紀伊熊野から勧請されたと伝える(浜横沢村安永風土記)。室根山由来記(佐藤文書)によれば、湯浅権大夫玄晴が当地に下向した折、湯浅の八七歳になる母も同行していた。しかし病のため船中で没し、その遺言によって一夜のうちに織りあげた布に守本尊十一面観音に鏡を添えて包み、小船に乗せ流した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報