御詰(読み)おつめ

精選版 日本国語大辞典 「御詰」の意味・読み・例文・類語

お‐つめ【御詰】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① その動作をする人を敬って、つめることをいう語。
※有楽門(1907)〈森鴎外〉「少々づつ前の方にお詰(ツメ)を願ひます」
茶道で、茶会末客をいう。亭主をたすけて茶事の円滑な進行をはかり、あと始末をする。お末(まつ)
※落語・波天奈廼茶碗(1890)〈三代目春風亭柳枝〉「金兵衛が〈略〉お詰(ツ)めを働き、お客さまが残らずお帰りに成りました跡で、金兵衛と近衛様と膝組で御座います」
③ 葉茶を製し、茶壺へ詰める茶師をいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「御詰」の意味・読み・例文・類語

お‐つめ【御詰】

茶会で、亭主を助けて、正客への茶碗などの取り次ぎ、待ち合い、その他のあと始末に気を配り、茶事を円滑に進める役。末客。詰め。
茶を製した茶師の名。詰め。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android