心中万年草(読み)シンジュウマンネンソウ

世界大百科事典 第2版の解説

しんじゅうまんねんそう【心中万年草】

人形浄瑠璃。世話物。3巻。近松門左衛門作。1710年(宝永7)4月大坂竹本座初演。同年の2月7日,高野山女人堂で寺小姓の久米之介と山麓紙谷の宿の娘お梅とが情死した事件に取材し,八百屋お七劇の趣向などを採り入れて書きあげたもの。高野山吉祥院の寺小姓成田久米之介は山麓紙谷の宿の雑賀屋(さいかや)与次右衛門の娘お梅と密通し,女犯の罪で山を追放された。お梅には京の三条烏丸の商人美濃屋作右衛門との結婚の話が進んでいた。

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大辞林 第三版の解説

しんじゅうまんねんそう【心中万年草】

浄瑠璃。世話物。近松門左衛門作。1710年初演。高野山女人堂で南谷吉祥院の寺小姓久米之介と山麓さんろく神谷の宿の雑賀さいが屋の娘お梅とが心中した事件を脚色したもの。

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世界大百科事典内の心中万年草の言及

【心中物】より

…浄瑠璃では,元禄年代の末に上(揚)巻助六の情死を扱った《千日寺心中》などの作品が生まれていたが,1703年に近松門左衛門の世話浄瑠璃の初作《曾根崎心中》が上演されると,浄瑠璃だけではなく,歌舞伎でも歌謡でも空前の心中物ブームが訪れた。近松自身も《心中二枚絵草紙》《卯月紅葉》《心中重井筒(かさねいづつ)》《心中万年草》とたてつづけに心中物の秀作を発表,ライバル関係にあった紀海音も《難波橋心中》《梅田心中》《心中二ツ腹帯》などの作を発表した。歌舞伎の方でも,京坂で《鳥辺山心中》《助六心中紙子姿》《心中鬼門角》《好色四人枕》などの作品が世話狂言として上演され,その影響は宝永・正徳・享保(1704‐36)ごろには江戸にも及び,はじめは時代物の二番目として組みこまれていたが,やがて宝暦・明和(1751‐72)ごろには独立した世話狂言としても演じられるようになった。…

※「心中万年草」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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