心向(読み)こころむけ

精選版 日本国語大辞典 「心向」の意味・読み・例文・類語

こころ‐むけ【心向】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 心の向け方。心のおもむき。意向気質。心むき。
    1. [初出の実例]「やうやうかかる御心むけこそ添ひにけれ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)野分)
    2. 「これは女の品、心むけのよしあしを物にたとへてかけり」(出典:浮世草子・好色破邪顕正(1687)中)
  3. 歌や詩などの、作者意図。表現しようと思ったこと。
    1. [初出の実例]「古歌どもの詞づかひ、心むけ余情を、よくよく心をしづかにして味候へば、連歌心ちは品たかく成べきなりと存なり」(出典:落書露顕(1413頃))

こころ‐むき【心向】

  1. 〘 名詞 〙こころむけ(心向)
    1. [初出の実例]「鹿毛なる馬のならびなき逸物、のりはしり、心むき、又あるべしとも覚えず」(出典:平家物語(13C前)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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