忍び夫(読み)シノビヅマ

デジタル大辞泉 「忍び夫」の意味・読み・例文・類語

しのび‐づま【忍び夫/忍び妻】

(忍び夫)人目を忍んで契った男。忍びのつま
「―帰らむ跡もしるからじ降らばなほ降れ東雲しののめの雪」〈頼政集
(忍び妻)人目を忍んで契った女。忍びのつま
「―待つにぞ似たる郭公かたらふ声はなれぬものゆゑ」〈千五百番歌合・五〉

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精選版 日本国語大辞典 「忍び夫」の意味・読み・例文・類語

しのび‐づま【忍夫・忍妻】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 忍夫 ) 人目を忍んで契った男。隠し男。みそか男。忍び男。密夫。しのびのつま
    1. [初出の実例]「よのうちにそのつぼねのしのびづまををひいたしてけり」(出典:今鏡(1170)九)
  3. ( 忍妻 ) 人目を忍んで契った女。隠し女。隠しめ。忍び女。密婦。しのびのつま。
    1. [初出の実例]「しのびづま待つにぞ似たる郭公かたらふ声はなれぬものゆゑ〈藤原俊成〉」(出典:千五百番歌合(1202‐03頃)三五八番)

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